プロ野球選手には、グローブに独自のこだわりを持つ選手が多くいます。
繊細な感覚を持つプロ野球選手の「こだわり」から、何か良いヒントが見つかるかもしれません。
そこで当記事では、プロ野球選手が実践しているグローブのこだわりテクニックを4つ紹介します。
プロ野球選手は、より良いプレーを目指すため、道具の些細な部分にも気を配っています。
そんな選手のこだわりを参考にして、自分のプレースタイルに合うテクニックを取り入れましょう。
野球グローブに独自のこだわりテクニックを施している4選手(坂本勇人選手、菊池涼介選手、イチロー選手、周東選手)を紹介します。
それぞれにメリットとデメリットが存在するので、真似をする際は良く判断することが重要です。
①読売ジャイアンツ 坂本勇人選手

グローブのこだわりテクニック 【グローブを冷凍庫で冷やす】
1人目は、読売ジャイアンツの坂本勇人選手(以下、坂本選手)が実践しているグローブのこだわりテクニックについてご紹介します。
坂本選手のマル秘テクニックは、「(攻撃時のイニング間に)グローブを冷凍庫で冷やす」です。
これは有名なテクニックで、野球人なら一度は聞いたことのあるテクニックではないでしょうか?
坂本選手がグローブを冷やす理由は、グローブの硬さを復活させるためだそうです。
YouTubeでミズノの公式チャンネルが後悔した動画にて、「夏場になると柔らかく感じる。それを直したいと思って始めた」と回答しています。(詳しくはこちらの動画へ 「革の質が全然違う」坂本勇人×宮本慎也×岸本耕作 GLOVE TALK(前編)-MIZUNO BASEBALL JP)
事実、グローブの革に含まれる油分や、グローブの捕球面に充填されているグリス(捕球面の接着剤する粘土状の油)は、熱の影響で硬さが変化します。
バターやマーガリンを想像するとわかりやすいように、油分は熱すると柔らかく(溶ける)なり、冷やすと硬く(固まる)なりますよね。
この原理を利用して、グローブを冷やすことで硬さを復活させているようです。
とはいえ、夏場の気温では若干柔らかくなる程度ですので、その変化に気づけない選手の方が多いと私は思いますが、坂本選手並みにグローブの柔らかさに繊細な方は、参考にしてみてはいかがでしょうか?
注意点
グローブを冷やす際には、注意点がいくつかあります。
まとめると以下の通り。
坂本選手のこだわりテクニックを真似するためには、上記のようなリスクや注意点を理解しておきましょう。
なお、より詳細なグローブの冷やし方やリスクなどについては、別記事で解説しておりますので、必ず目を通しておくことをおすすめします!
②広島東洋カープ 菊池涼介選手

グローブのこだわりテクニック 【グローブのメンテナンスを一切しない】
2人目は、広島東洋カープの菊池涼介選手(以下、菊池選手)が実践しているグローブのこだわりテクニックについてご紹介します。
菊池選手のマル秘テクニックは、「グローブのメンテナンスを一切しない」です。
グローブ好きの野球人からすると、「メンテナンスしないなんてありえない!」とまで言いたくなるテクニックですが、ちゃんと理由があります。
それは、前日のグローブの感覚を残すためだそうです。
YouTubeでミズノの公式チャンネルが後悔した動画にて、「雨に濡れて重たい感覚だったのが、乾かして次の日グローブが軽いのが嫌。手が(前日のグローブの)感覚を覚えている」と回答しています。(詳しくはこちらの動画へ 菊池涼介選手に聞く!守備職人のグローブのこだわり大公開-MIZUNO BASEBALL JP)
このようなグローブに対する繊細な感覚こそが、シーズン失策数0を記録する要因なのでしょう。
ただ、プロ野球のように連日試合がある人は少ないと思いますので、基本的にはメンテナンスをする方がおすすめです。
注意点
グローブのメンテナンスを一切しないことについては、かなりリスクがあります。
まとめると以下の通り。
グローブを雨に濡れたままにしておくことは、状態を悪くしていることには違いないです。
正直なところ、シーズン中にグローブを何度も変えることのできるプロ野球選手だからこそのテクニックであり、1つのグローブをできるだけ長く使いたいアマチュア野球人にとっては、あまりおすすめはできませんね。
③元シアトル・マリナーズ イチロー選手

グローブのこだわりテクニック 【グローブの紐は結ばない】
3人目は、オリックス・ブルウェーブや、シアトル・マリナーズで活躍されたイチロー選手が実践しているグローブのこだわりテクニックについてご紹介します。
イチロー選手のマル秘テクニックは、「グローブの(指かけ)紐は結ばない」です。
こちらも有名なテクニックで、野球人なら一度は聞いたことのあるテクニックではないでしょうか。
イチロー選手がグローブの指かけ紐を結ばない理由は、グローブを手の延長のように扱うためだそうです。
イチロー選手は、過去にTV番組の取材で、「グローブの先にまで神経がある感覚がほしい。そのためには結ばない方が良い箇所がある。」と回答されており、それが指かけ紐だったのです。
たしかに、緩いフライ(打球に勢いがないポップフライ)を走りながらグローブの先で捕球する時など、グローブにボールが入ったか感覚的にわからない時がありますよね。
イチロー選手は、打球にグローブが負けて、若干グローブが遊ぶ(動く)ことによって、ボールが触れたことを感じていたのでしょう。
そんな1つ1つのプレーを大事にするイチロー選手の職人気質な面が垣間見えるテクニックですね。
注意点
グローブの紐を結ばないことによって、いくつか注意点があります。
まとめると以下の通り。
グローブの紐を結ばないことは、捕球の感触を高める反面、操作性に悪影響があるテクニックです。
おそらくですが、イチロー選手のグローブは、手に合わせた特注品だったため、指かけ紐が緩くても、グローブのフィット感が保たれていたのではないかと考えています。
もし、イチロー選手のテクニックを参考にしたい方は、グローブの操作性が損なわれない範囲で試してみましょう。
④ソフトバンクホークス 周東佑京選手

グローブのこだわりテクニック 【グローブの親指に松ヤニを塗る】
4人目は、ソフトバンクホークスの周東佑京選手(以下、周東選手)が実践しているグローブのこだわりテクニックについてご紹介します。
周東選手のマル秘テクニックは、「グローブの親指(付け根)に松ヤニを塗る」です。
これは、近年ブームになりつつあるテクニックの1つです。
周東選手がグローブの親指に松ヤニを塗る理由は、守備の送球時に指先の滑り止めとして使用するためです。
古くからは、ロジンバックをポケットに入れておき、合間に指先に着けることで滑り止めの役割を果たしていましたが、
バッティング手袋などポケットに入れる道具が増えたことや、ロジンの粉で手が荒れてしまうなど、嫌う選手も一部いました。
そこで、グローブの親指付け根部分に松ヤニを塗っておけば、追加で道具を持ち歩く必要が無くなりますし、手荒れを起こす危険性も抑えることが出来ます。
手汗をかきやすかったり、乾燥肌でボールが滑ってしまう選手は、試してみる価値がありそうですね!
注意点
グローブに松ヤニを塗ることによって、いくつか注意点があります。
まとめると以下の通り。
絶対に注意してほしいのが、ピッチャーは松ヤニの使用はプロアマ問わず禁止です。
グローブに松ヤニを塗るのは野手だけにしましょう!
まとめ
あなたに合う野球グローブのテクニックはありましたでしょうか。
ここまで解説した内容をまとめると、
プロ野球界の中でも守備に定評のある選手は、野球グローブへのこだわりが強いです。
それらのこだわりは、常人離れした手の感覚と、第一線で活躍してきた経験から生まれています。
我々アマチュア野球人が真似しても理解できない可能性もあることは理解しておきましょう。
なお、プロ野球選手が実践しているグローブのこだわりテクニックはまだまだあります。
よければ、あなたの実践しているグローブのこだわりテクニックをコメントで教えてください!