指あてはグローブ背面の人差し指付け根についてあるパーツですが、グローブに様々な影響を与えるため、「何となくかっこいいから」という理由で装着すると後悔する可能性もあります!
そこで当記事では、野球グローブの指あての効果や、おすすめしたい選手について詳しく解説します。
指あては指への衝撃緩和のイメージが強いですが、他にもメリットとデメリットがあります。
指あての特徴を理解して、自分のグローブに採用するべきか判断しましょう。
指あては、指への衝撃緩和や疲労軽減、ポケットの形成に効果がある反面、当て捕りがしづらくなるといった操作性に影響が出ます。
指あてを採用する場合は、自分のプレースタイルと相性が良いか見極めることが重要です。
野球グローブの「指あて」とは
指あての概要
野球グローブの指あて(指パッドとも呼ばれる)は、グローブの指部分に取り付けられた、選手の指を保護しパフォーマンスを向上させるための構造やアクセサリーを指します。

捕球時に人差し指が受ける衝撃を緩和する役割があり、捕球回数が多いキャッチャーミットとファーストミットで多く採用されています。
また、一部の内野手用グローブおよび、外野手用グローブでも採用されています。
メジャーリーグでは定番のオプション!
日本のプロ野球界(NPB)では、指あてを装備したグローブはあまり見かけませんが、メジャーリーグでは多くの選手に採用されています。
理由は、「打球の強さ」や、「グローブの使い方」による違いが大きな要因といえます。
詳しくは、以降の項目で紹介する、指あての”メリット”と”デメリット”で解説していきますね。
指あてのメリット

野球グローブに指あてをつけることで、いくつかのメリットがあります。
指あてのメリットを簡単にまとめると、以下のとおり。
指あては、衝撃吸収効果の印象が強いですが、他にもメリットがあることがお分かりいただけたでしょうか。
では、それぞれのメリットについて、一緒に確認していきましょう。
メリット①:指への衝撃緩和
指あての最大の恩恵は、人差し指の衝撃緩和でしょう。
人差し指を置く位置のほとんどはポケットの真後ろに位置するため、ボールの捕球時に衝撃が伝わりやすいです。
そのため、痛みを避けるために正しくない位置(ウェブなど)で捕球していませんか?
正しくない位置での捕球を続けると、不要なエラーをしてしまったり、グローブの型崩れや故障に繋がってしまいます。
そこで、人差し指の痛みが気になる選手には「指あて」がおすすめです。
指あてを付けることで、通常より1枚多く革が間に入ることで、衝撃を緩和することができます。
メリット②:人差し指付け根の凹み防止
指のフィット感を高められるのも、指あてをつけることのメリットの1つです。
人差し指を出した状態でグローブを使用していると、徐々に人差し指付け根が凹んだ状態に変形してしまった経験がありませんか?

そして、その凹んだ箇所に人差し指を乗せても、形が変わっていてフィット感が悪いと感じる人もいるでしょう。
そんな人には、指あてがおすすめです。
指あてをつけることで強度を上がり、人差し指付け根の凹み抑えることができます。
人差し指がしっかりとフィットしたグローブは、派手なプレーでもグローブがズレにくく、長時間の使用でも疲れにくいという効果もあります!
メリット③:ポケットを深くしやすい
指あては型付けにおいてもメリットがあります。それはポケットの深さです。
指あてが付いている指は強度が上がるため、形が崩れにくくなっています。
そのため、型付けの際に人差し指が内側(捕球面側)に押し込まれにくいため、結果的に深いポケットをキープできるというわけです。
また、人差し指を軸に開閉する「ボックス型」とも相性が良いでしょう。
※以降のデメリットでも紹介しますが、人差し指の押し込みが重要な「当て捕り型」とは相性が悪いので注意しましょう。
指あてのデメリット

野球グローブに指あてをつけることはメリットだけでなく、デメリットも存在します。
指あてのデメリットを簡単にまとめると、以下のとおり。
指あて1枚分の厚みが加わるため、グローブの柔軟性・操作性に影響を与えます。
そのため、「かっこいいから」という理由だけでつけるのは、やめましょう。
では、それぞれのデメリットについて、一緒に確認していきましょう。
デメリット①:コストがかかる
日本国内で売られているグローブ(既製品)には、指あてが付いていないモデルが多いです。
そのため、指あてが付いたグローブとなると、若干ですが価格が上がる傾向にあります。
また、グローブをオーダーする場合も、指あてが追加料金になっているメーカーもありますので注意しましょう。
しかしながら、それほど大きな価格差があるわけでもないので、コストについては目を瞑るのが良さそうです。
デメリット②:人差し指部の厚みが増す
指あてを付けることで、革1枚分の厚みがプラスされることにより、グローブの感触が変わります。
特に薄手のグローブを好む選手には、違和感の原因になる場合があるので注意しましょう。

なお、指あての厚みはメーカーによって異なります。
これは私の所感ですが、国内メーカー(ミズノ、ZETT、SSKなど)は指あてが薄く、海外メーカー(ローリングスやウィルソンなど)は指あてが厚い印象を受けます。
指あてを付ける際には、厚みにも注意を向けることがポイントです!
デメリット③:柔軟性の低下
デメリットの3つ目は、指あて部分の柔軟性が低下することです。
通常より1枚多く革が付いているため強度が増すとメリットで紹介しましたが、言葉を裏返すと柔軟性の低下とも言えます。
このデメリットが影響するのは、「当て捕り」をする時です。
当て捕りを行う際には、グローブの人差し指部分を押し込んで、グローブを平らに使います。
しかしながら、指あてによって人差し指部分に強度が増していると、押し込むことが出来ません。(グローブが平らにならない)
浅いグローブで当て捕りをするようなプレースタイルの人は、指あてが付いていないグローブが良いでしょう。
指あて付きグローブを使用している選手

では、指あてを採用したグローブを使用している選手の一部を紹介します。
キャッチャーミットでは多く採用されているため、以下の一覧から捕手は除外しています。
自分が参考にしている選手や、プレースタイルが似ている選手がいましたら、あなたも指あてとの相性が良いかもしれません。
プロ野球(NPB)で指あてを使用している選手
プロ野球(NPB)で指あてを使用している選手には、以下のような選手が挙げられます。
日本プロ野球界での指あては、捕手には多く採用されているものの、野手で指あてを採用している選手は、かなり少ないようです。
日本のプロ野球選手では、繊細な感覚を好む選手が多いため、採用率が低いのではないかと考えられます。
メジャーリーグ(MLB)で指あてを使用している選手
メジャーリーグ(MLB)で指あてを使用している選手には、以下のような選手が挙げられます。
日本とは違い、メジャーリーグでは多くの野手が指あてを採用しています。
メジャーリーグは日本プロ野球に比べ、打球速度が早いです。
そのため、人差し指の衝撃緩和と深いポケットでしっかり掴むということが、指あてと相性が良いため、多く採用されていると考えられます。
自分が「指あて」と相性が良いかチェックしよう!

指あてを付けるか悩んだら、自分のポジションやプレースタイルが、指あてがもたらす効果(メリット)と相性が良いか判断することが重要です。
例えば、サードや外野手のように確実な捕球が優先となるポジションであれば恩恵を受けられます。
しかし、ボールの握り変えを早くする「当て捕り」を多用する選手には、デメリットの方が大きいと言えるでしょう。
それらの条件を踏まえて、指あてをおすすめしたい選手は以下のような選手です。
上記に当てはまらないから、絶対に指あてと相性が悪いというわけではございません。
また、グローブに合わせてプレースタイルを変えていくのも良いでしょう。
もし、可能であれば購入前に実物を触って、扱いづらさがないか確かめてみることをおすすめします。
まとめ
野球グローブの指あての特徴が理解できましたでしょうか。
ここまで解説した内容をまとめると、
指あては、選手のパフォーマンスと安全性を向上させる重要なアイテムです。
自身のポジションやプレースタイルに合ったものを選ぶことで、快適で効率的なプレーが可能になります。
まだまだ日本プロ野球界での採用率は低いですが、メジャーリーグでは主流のパーツです。
もし、捕球時の人差し指への衝撃に悩まれている方は、指あてを採用を検討してみてはいかがですか?