皆さんが使用しているグローブはどんな型ですか?実はグローブの型ってたくさんあるんです。
そこで当記事では、野球グローブの型の種類や特徴を詳しく解説します。この記事を見れば、あなたに合ったグローブの型を見極められます!
グローブの型の特徴を理解せず、何となくで型をつけている選手も多いのではないでしょうか。ポジションやプレースタイルによって相性がありますので、理解を深めてグローブの型付けをしましょう!
グローブの型は、投手用では「ヨコ型」と「タテ型」の2種類。野手用では「スタンダード型」「ボックス型」「ひねり型」「当て捕り型」の4種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、よく吟味してからどの型にするか決めるのが大事です。
野球グローブの「型」とは

野球グローブの「型」とは、グローブを握った(ボールを補給した)時のグローブの形のことを言います。
グローブの型は、グローブが完成後に仕上げていきます。
そのため同じモデルのグローブでも、違う型のグローブに仕上げることができます。
型が違うだけで、野球グローブの使用感がかなり変化するため、型付けは重要な作業であると言えます。
次の項目から具体的な型の種類を解説していきます。
ピッチャー用グローブの型(2種類)

まずはピッチャー用(投手用)グローブの型を解説していきます。
ピッチャー用グローブで採用される型は、「ヨコ型」と「タテ型」の2種類です。
それぞれに特徴とメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。
ヨコ型(横型)
ヨコ型の投手用グローブは、グローブの指先が「への字」の形になります。
グローブを閉じた(ボールを補給した)時に、グローブが横に長い形になるため、ヨコ型と呼ばれています。
ヨコ型のグローブは、以下の特徴があります。
- 投球動作の時にグローブを握り潰すように使用する。
- グローブを閉じた時に、親指と人差し指が重なる。
- 捕球より投球を重視した型
- ポケットはウェブ下部分のみ。
- 近年では、ウェブを曲げない型が流行している。
- 投球時の胸を張る動作をすると右腕が遅れて開く形になる。
ヨコ型のグローブを使用しているプロ野球選手では、パドレスの松井裕樹投手が代表的です。
右腕が遅れて出てくるため、腕の“しなり”を利用して投げたい投手や、サイドスローなどの横投げの投手におすすめの型です。
タテ型(縦型)
タテ型の投手用グローブは、グローブの指先が「U」を逆さまにした形になります。
グローブを握った(ボールを補給した)時に、グローブが縦に長い形になるため、タテ型と呼ばれています。
タテ型のグローブは、以下の特徴があります。
- 投球動作の時に力が込めずらく、リラックスした状態で使用する。
- グローブを閉じた時に、親指と薬指・小指が重なる。
- 投球と捕球のバランスが取れた型
- ポケットはウェブ下だけでなく、捕球面の中心も広く使用可能。
- 投球時に両胸が同時に張るため、安定したリリースがしやすい。
タテ型のグローブを使用しているプロ野球選手では、ドジャースの山本由伸投手が代表的です。
リラックスしたフォームで投球したい投手や、投球後の守備(フィールディング)を重視したい選手におすすめの型です。
内野手・外野手用グローブの型(4種類)

続いて内野手・外野手用グローブの型を解説していきます。
内野手・外野手用グローブで採用される型は、「スタンダード型」と「ひねり型」と「ボックス型」と「当て捕り型」の4種類です。
それぞれに特徴とメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。
スタンダード型
スタンダード型のグローブは、グローブを閉じた時に、親指と中指・薬指が重なるような形になります。
グローブの原型を生かした形で、本来一番グラブを動かしやすい、スタンダードな型と言えます。
スタンダード型のグローブは、以下の特徴があります。
- ポジション・プレースタイルを問わない万能な型
- ポケットはウェブ下から手のひらの中央にかけて、広く使用可能。
- グローブにストレスがかかりづらく長持ちする
スタンダード型のグローブを使用しているプロ野球選手では、ジャイアンツの坂本勇人選手や、ホークスの今宮健太選手が代表的です。
クセのない動作を重視する選手や、特に好みはなくどんな型にするか悩んでいる方におすすめの型です。
ひねり型
ひねり型のグローブは、グローブを閉じた時に、親指と人差し指が重なるような形になります。
親指を固定した状態で、残りの4本の指をかぶせるように使う型です。
ひねり型のグローブは、以下の特徴があります。
- ゴロ捕球がしやすく、持ち替えもしやすい。
- ポケットはウェブ下と捕球面の外側(薬指側)を使用可能
- グローブが横に使うため、間口が広くなりやすい。
- 捕球時はグローブを正面に向けず、やや内側を向けた状態で使用するイメージ
- より自然な手の動きでグローブを扱える。
ひねり型のグローブを使用しているプロ野球選手では、カープの菊池涼介選手が代表的です。
リラックスした状態で自然体なフィールディングを重視する選手におすすめの型です。
ボックス型
ボックス型のグローブは、グローブを閉じた時に、親指と小指が重なるような形になります。
親指と小指を曲げて、グローブの中心で挟み込むように使う型です。
ボックス型のグローブは、以下の特徴があります。
- 捕球重視の型(ポケットが深い分、握り変えが若干遅れる)
- ポケットはウェブ下と捕球面の中央を使用可能
- ポケットを深く作りやすいため、捕球後にボールがグローブから落ちるリスクが減ります。
- 指先まで閉じれるため、球際にも強い
- 親指と小指(と薬指)で開閉するため、他の型と比較して握力が必要
ボックス型のグローブを使用しているプロ野球選手では、ライオンズの外崎修汰選手や、カープの秋山翔吾選手が代表的です。
確実な捕球を重視する選手におすすめの型です。
当て捕り型
当て捕り型のグローブは、グローブを閉じた時に、親指と人差し指の側面が触れるような形になります。
グローブを閉じるというよりは、板の様にボールを当てて使う型です。
当て捕り型のグローブは、以下の特徴があります。
- 内野手専用の型
- ポケットはウェブ下と捕球面全体を広く使えるが、浅いポケットになる。
- 握りかえを最速で行える。
- 型の特性上、捕球の難易度が上がるため、初心者・中級者にはおすすめできない。
当て捕り型のグローブを使用しているプロ野球選手では、元ホークスの本多雄一選手が代表的です。
セカンドやショートでの守備に余裕が出てきた方や、捕球から送球までを早くしたい選手におすすめの型です。
どの型にすれば良いの?

ここまでグローブの型の種類を紹介してきましたが、「結局はどの型が良いの?」と思いますよね。
これは一概にどの型が良いとは言い切れません。
大事なのは、グローブのモデルと、ポジション、プレースタイルなど、複数の視点で見極める必要があります。
可能であれば、チームの仲間にグローブを貸してもらい、実際にノックを受けてみるのが良いでしょう。
どうやって型を付けるの?

グローブをどんな型にしたいか決まったら、いざ型付けをしましょう。
型付けの方法は、以下の種類があります。
- ノーマル型付:グローブに何も塗布せずに、揉み込みとパンチングで型付けを行う方法
- オイル型付:軟化性があるオイルをグローブに塗布し、揉み込みとパンチングで型付けを行う方法
- 水もみ型付:常温の水に浸け、水が浸透した状態で揉み込みとパンチングで型付けを行う方法
- 湯もみ型付:40〜60℃のお湯に浸け、お湯が浸透した状態で揉み込みとパンチングで型付けを行う方法
- スチーム型付:高温の蒸気でグローブを蒸した状態で、揉み込みとパンチングで型付けを行う方法
自分で型付けを行う場合は、「ノーマル型付」か「オイル型付」がメインになるかと思います。
「水もみ型付」や「湯もみ型付」も可能ですが、ある程度の技術が必要です。
型付に不安がある方は、野球ショップに依頼するのがおすすめです。
型付け費用は掛かってしまいますが、理想通りの型に仕上がることを踏まえると、安い出費ではないかと思います。
詳しいグローブの型付方法は別記事にまとめておりますので、そちらをご参考ください。
まとめ
野球グローブの型の特徴が理解できましたでしょうか。
ここまで解説した内容をまとめると、
野球グローブの型は複数あります。
自分のポジションやプレースタイルに最適な型でグローブを仕上げてあげることで、守備のパフォーマンスが向上すること間違いなしです。
ぜひ、色んな型のグローブを触って、自分に合ったグローブの型を見つけてくださいね。