グローブの革紐ってよく切れてしまいますよね。
革紐は、捕球時の衝撃を受けたり、地面に擦れたり、また乾燥などによってダメージが蓄積し、最終的には切れてしまいます。
そこで当記事では、野球人にとっては馴染み深い革紐のアクシデントに着目して、革紐の交換方法から必要な長さを徹底解説していきます!
革紐の交換は難しくないので、この記事を見ながら一緒に挑戦してみよう。
革紐交換をマスターすれば、既製品グローブの革紐を別のカラーにアレンジするなんてこともできるよ!
※学生野球では革紐に使用できる色に制限があるから注意してね!
(詳しくは「【高校球児必見!】各メーカーの高校野球で使えるグローブの色まとめ(高校野球対応)」で解説しているよ!)
革紐(グラブレース)とは
革紐(グラブレース)は牛革で出来ている
革紐(グラブレース)は、グローブの各パーツを結びつけたり、形を調整したりするための革製の紐を指します。

これらの革紐は、牛革で出来ています。
ただし、グローブ本体に使用される柔らかさのある牛革とは異なり、耐久性を重視した硬さのある牛革を使用しています。
しかしながら、捕球時の衝撃や、地面との擦れ、また乾燥などが原因で切れることがよくあるので、消耗品とされています。
革紐(グラブレース)の役割
革紐の役割は主に3つ。
- パーツの結合
- 親指部分・ウェブ・ポケット・土手(グローブ下部)など、革紐で結ぶことで、グローブの構造を成り立たせている。
- 形状の保持
- しっかり編み込むことで、グローブの型を維持します。
- 逆に、革紐を緩めたり締めたりすることで型を微調整できます。
- 耐久性の向上
- 革紐によって衝撃を分散する効果もあるため、グローブ自体の耐久性が増す。
同じグローブでも、革紐の通し方1つで特徴が変化することも多々あります。
グローブにとって必要不可欠なパーツなので、定期的なメンテナンスと交換が必要です。
革紐(グラブレース)の種類
革紐はどれも同じに見えますが、実は、色や厚みによって特徴が異なるんです。
感覚的な違いになるので人によって感じ方が異なりますが、以下のような違いがあります。
- 厚みにより違い
- 厚めの革紐 ・・・ 耐久性が高いが、グローブ全体が硬くなりやすい。
- 薄めの革紐 ・・・ グローブの軽量化と操作性が上がるが、耐久性が下がるため切れやすい。
- 色による違い
- 柔らかめの革紐 ・・・ ブラック、タン、ブラウン、オレンジ、キャメル
- 硬めの革紐 ・・・ ホワイト、レッド、イエロー、ブルー
- 芯通し・半芯通しによる違い
- 芯通しの革紐 ・・・ 革紐全体に色が入っている物。 柔らかく伸びやすい。
- 半芯通しの革紐 ・・・ 革紐の表面だけに色が入っている(中が白い)物。 硬く伸びにくい。
それぞれに大きな違いはありませんが、違和感を受ける程度の変化はあります。
もしグローブに拘るのであれば、パーツ毎によって革紐の厚みや色を変えてみるのもおすすめです。
革紐(グラブレース)はどこで購入できるの?
革紐は全国にあるスポーツ量販店や、ネット通販で購入することができます。
なお、グローブを製造しているメーカーのほとんどが、自社ブランドの革紐を販売しています。


また、昨今ではメルカリなどのフリマサイトにて、ノーブランド品の革紐が販売されています。
ただし注意点として、フリマサイトの商品は、紐を通すために必要なニードル(針金)が付随しておらず、ニードルを通す穴も空いていません。
ですので、自分で千枚通しと針金を準備する必要があるので注意しましょう。
ちなみに、私は紐通しに必要な道具が揃っているので、お得なノーブランド品を購入しています。
ただし、重要な大会前のメンテナンスや、グローブを複数所持していない人は、品質が担保されているメーカー品の購入をおすすめします。
必要な革紐(グラブレース)の長さ
それでは具体的に、グローブに使用されている革紐はどれくらいの長さなのか解説していきます。
計測に使用したグローブの紹介
今回は、私が所有しているこちらのアディダスの投手用グローブを参考に計測してみました。


- グローブのスペック
- 型番:B1715
- 区分:一般軟式用
- ポジション:投手用
- サイズ:約31cm(人差し指先から土手までの長さ)
- ウェブ:ワンピースタイプ
パーツ毎の革紐の長さ
それでは実際に分解して計測した革紐の長さを、以下の表にまとめました。
また、分解した際の写真も掲載しておきますので、併せて確認してください。








今回の計測結果では、グローブ全体で542cmの革紐が使用されていることがわかりました。
よって1本のロールで革紐を購入される方は、余裕を見て6mの物を買えば問題ないでしょう。
また、メーカー品の革紐は1本が150cm前後なので、使用する箇所を上手く計算しながら、無駄が出ないように交換していくことがポイントです。
DIYで革紐(グラブレース)を交換する方法
グローブに必要な革紐の長さがわかったので、次は革紐の交換方法を解説していきます。
準備するもの
革紐の交換で準備するものは以下の通り。
- 必要なもの
- 革紐(交換箇所に対して余裕のある長さのもの)
- グラブニードル もしくは 針金
- ニッパー もしくは ハサミ(不要な革紐を切る)
- あると便利なもの
- ラジオペンチ(革紐を引き抜くときに使用)
- ホビーカンナ(革紐を薄くするときに使用)
専用のグラブニードルがあれば、革紐に穴を開ける必要がありませんし、強い力で引っ張ることが可能です。
また、ホビーカンナは、革紐を薄くすることができるので、厚みにこだわりたい方は必須アイテムです。
グローブの革紐交換を頻繁にされる方は、これらの便利アイテムを持っていて損はないですよ!


グローブの革紐交換手順の解説
革紐交換に必要なものが準備できたら、作業を始めていきましょう!
おおまかな流れは以下の通り。
全紐を交換する場合は、おおよそ1時間もあれば、全ての作業が完了するでしょう。
複雑な紐の通し方をするグローブの場合は、難易度によって所要時間が変わります。
なお、具体的な革紐の通し方については、文字で説明してもわかりづらいと思う(私が上手く説明できない...)ので、以下の動画を参考にしてください。
ウェブは種類によって紐の通し方が異なるので、YouTube上で解説している動画を探すか、既存の紐を外すときにしっかり確認しておくようにしましょう。
自分で修理するのが不安な人は、野球ショップに依頼しよう!
ここまでの解説を聞いて、「やっぱり自分でやるのは不安...」や「不器用だから失敗しそう」という方は、野球ショップに紐交換を依頼しましょう!
もちろん有料にはなりますが、失敗するリスクもなく、修理にかかる時間からも解放されます。(時は金なりとも言いますし)
そこで、革紐交換の費用を調べてみたところ...
2025年7月10日現在の相場は、1箇所あたり2,000円弱、全紐交換は10,000円前後(革紐代込み)のようです。
実際、革紐だけで1,200円(150cm分)ほど掛かるので、工賃はたった数百円ですよ!
ですので、ちょっとでも自分で交換するのが不安な方は、ショップに依頼することをおすすめします。
まとめ
革紐(グラブレース)の交換方法や必要な長さがわかりましたでしょうか?
ここまで解説した内容をまとめると、
革紐の交換方法や必要な長さがわからない人は、当記事を何度も見返してくださいね。
グローブの革紐もしっかりメンテナンスして、試合中に切れるといったアクシデントが起きないよう気をつけましょう!