捕球時にボールが“逃げる”瞬間ほどストレスなものはありません。
内野のゴロ、一球の送球、キャッチャーのミットワーク——
ほんの数mmのズレが、アウトかセーフかを分けます。
そんな “球際” の一瞬を変えるのが ハタケヤマ WAX-1。

捕球面に塗り込むとボールが暴れにくくなる独特のグリップ感が生まれます。
「打球が捕球面でしっかり止まる」——その感触を求めるプレイヤーのための一本です。
そこで本記事では「ハタケヤマ WAX-1」をレビューしていきます。
WAX-1はハタケヤマから販売されている、グローブの保革オイル。
他商品にはない圧倒的なグリップ力でプロアマ問わず愛用されているアイテムです。
| メリット(良い点) | デメリット(悪い点) |
|---|---|
| 圧倒的なグリップ力 | 砂汚れがつきやすい |
| なかなか減らない(コスパ良し) | オイルの伸びが悪い |
| 塗り過ぎは逆効果 |
ハタケヤマ WAX-1の特徴
「WAX-1」はキャッチャーミットで有名なハタケヤマから販売されている保革用オイルです。


| 製品名 | WAX-1 |
|---|---|
| メーカー | ハタケヤマ |
| テクスチャー | 固形ワックス |
| 用途 | 保革(グリップ・油分補給)、軟化 |
| 内容量 | 160g |
| サイズ | 4.4×8.6cm(高さ×直径) |
| 価格 | 定価 2,090円(税込) |
外観の特徴
高さ8.6cm×直径4.4cmのアルミ容器に、160gの保革オイルが入っています。
サイズ感は、野球ボール(軟式M球)よりひと回り大きい。

なお、今回レビューで使用したWAX-1は旧デザインのものです。
パッケージは異なりますが、中のオイルは同一ですのでご安心ください。

オイルの特徴
ハタケヤマ WAX-1は白い固形ワックスとなっています。(グローブに塗るとほぼ透明になります。)

内容成分は公表されていませんが、商品の紹介文よりミンクオイルを配合していることが明かされています。
そのため、グリップ力向上だけでなく油分補給効果や軟化効果も兼ねているオイルと言えるでしょう。
また、「ハタケヤマ WAX-1」は捕球面に最適という記載はありますが、捕球面専用ではありませんので背面に塗ってもOKです。(塗り過ぎには注意)
ハタケヤマ WAX-1の使用方法
手順紹介
「ハタケヤマ WAX-1」を使ったグローブのメンテナンス方法は、以下の手順で行います。
ハタケヤマのWAX-1は、グリップ力に特徴のある保革用オイルです。
そのため、汚れ落とし効果はありませんので、別途汚れ落とし用オイル(クリーナー)をご用意ください。
いきなりWAX-1をグローブに塗り込みたいところですが、下準備が大切です。
まずはグローブの汚れ落とし。
ブラシと汚れ落とし用オイル(クリーナー)を使って、汚れと劣化したオイルを落とします。
汚れや劣化したオイルが残った状態でWAX-1を塗り込むと、グローブに汚れが溜まり重さの原因になります。
ですので、この時にしっかりとグローブをスッピン状態に戻してあげるよう意識しましょう。

その後、汚れ落としオイル(クリーナー)の水分がある程度蒸発したら、「WAX-1」を塗り込んでいきます。
WAX-1はノビが悪いので、オイルの表面を指の体温で溶かしながら、柔らかくなったオイルをグローブに塗ります。
この時、塗り過ぎは逆効果(後程レビューで解説)になるので、少量を塗ってはグリップ力を確認し、足りなければ再度少量塗るを繰り返すようにしましょう。
グローブ道の調査では、薄く3度塗り重ねるのがベストです。
オイルを塗った面を触ってから離す時に、「ペタッ」と皮膚がグローブに一瞬吸い付いたような感覚になればOK。

理想のグリップ力がついたら、最後に軽い力でブラッシングしてあげましょう。
ここでのブラッシングはツヤ出しが目的ではなくオイルを革に馴染ませるためです。
強い力でゴシゴシと磨くと革の表面に乗っているオイルがブラシ側に移ってしまうので、軽い力で表面を整えるようなイメージでブラッシングしましょう。


ブラッシングまでおこなえば、若干ですがツヤもでます。(おまけ程度の効果とお考え下さい。)
見た目の変化はほぼありませんが、グリップ力がしっかりと向上しています。
ハタケヤマ WAX-1のレビュー
ここから、「ハタケヤマ WAX-1」をレビューしていきます。
塗るタイミングは前日がベスト
ハタケヤマ WAX-1のすごいところは、何といっても「圧倒的なグリップ力」です。
そこで疑問に思ったのは、そんなグリップ力を最大限に活かすためには「どのタイミングで塗るのが正解なのだろう?」と......。
大事な試合で絶対にエラーしたくない時、一番グリップ力がある状態で試合に挑みたいじゃないですか?
ということで、「一週間前、前日(24時間前)、3時間前、直前」の4パターンで検証してみました。
草野球チームの5人に確認してもらった結果、満場一致で前日に塗った箇所が最もグリップ力があると判断されました。
オイルを塗ってから24時間たったことで、余計な水分が蒸発してグリップ力が高まったと推察されます。(一週間前は時間が空き過ぎて乾燥してしまったようです。)
もちろん直前に縫ってもグリップ力は強いので、「塗り忘れた!」という場合も安心して試合までに塗っておきましょう!
塗り過ぎには注意!(ベタつき・重くなる)
グリップ力に定評のあるWAX-1ですが、オイルの塗り過ぎには注意が必要です。
「塗れば塗るほどグリップ力が上がるんじゃないの?」と思いがちですが、そんなことはありません。
こちらも同じグローブの背面を使って、「2度塗り、3度塗り、5度塗り、10度塗り」の4パターンで検証してみました。

草野球チームの5人に確認してもらった結果、こちらも満場一致で中指(3度塗り)が最もグリップ力があると判断されました。
10度重ね塗りをしている小指はツヤこそ良く出ているが、ベタベタする割にはグリップ力は低く、重くなるというデメリットが散見されました。
また、革の観点からもオイルの厚塗りはNG(革が呼吸できない)とされているので、適度な量を塗布しましょう。
1つ持っていればなかなか減らない!(コスパ良し)
ハタケヤマ WAX-1を長年使ってきてわかったことは、全く量が減らないということ。
現在使用しているのは2個目で、かれこれ7~8年は草野球しながら使い続けていますが、まだオイルが残っています。
学生時代にも使用していましたが、1つで3年間を乗り切れました。
正しい用量で使っているとかなり長持ちするので、コストパフォーマンスはとても良い商品です!
チーム用で購入して、みんなで試合前に塗り込むのも良いかもしれませんね。
ハタケヤマ WAX-1はこんな人におすすめ
ハタケヤマ WAX-1は、捕球の安定感を高めたいプレーヤーに必須。(=野球人ほぼ全員)
WAX-1は革繊維に浸透して適度な粘性を与えるため、捕球面に“吸いつく感覚”を生成します。
プロアマ、軟式硬式問わず大きなメリットがあるオイルと言えるでしょう。
もちろん捕球面だけではなく、グローブ全体に塗って保革(油分補給)もできるので、野球人なら1つ持っていて損はないです!
ただし、塗り過ぎるとデメリットが上回るオイルでもあるため、最初の1つではなく、ある程度オイルの扱いに慣れてから購入されるのを推奨します。
WAX-1のよくある質問
「ハタケヤマ WAX-1」を使ったグローブのメンテナンスでよくある質問を解説します。
Q.WAX-1を塗る頻度はどれくらいですか?
A.学生は週に1回、草野球は月に1回の本気メンテナンス +α。
WAX-1を過剰に塗布すると、ベタベタする割にはグリップ力は低くグローブに不要な重量を加えてしまうため塗り過ぎは禁物。
そこで、グローブのフルメンテナンスに合わせて塗り込むことを基本ペースにしましょう。
毎日グローブを使用する学生は週1回。週末だけグローブを使用する草野球では月1回が目安。
それに加えて、大事な試合の直前には追加で薄く塗布してあげることで、しっかりと役目を果たしてくれます。
Q.WAX-1は汚れ落としにも使えますか?
A.いいえ。WAX-1は汚れ落とし効果はありません。
WAX-1は保革用オイルですので、汚れ落とし効果はありません。
もしグローブに塗り込む際にオイルが茶色に変色する場合は、グローブ表面の砂埃が残っておりオイルと混ざっている状態です。
これは、グローブに不要な重量を加える原因になりますので、しっかりと汚れを落としてからオイルを塗るようにしましょう。
まとめ
今回はハタケヤマが販売している人気保革用オイル「WAX-1」をレビューしました。
ここまで解説した内容をまとめると、
10年以上前から定番としてあり続けるということは、実力と信頼の証ですよね。
もし捕球に不安を抱えているならば、WAX-1を試してみる価値はありますよ!
ぜひ、気になる方はリンクからチェックしてみてくださいね。
| メリット(良い点) | デメリット(悪い点) |
|---|---|
| 圧倒的なグリップ力 | 砂汚れがつきやすい |
| なかなか減らない(コスパ良し) | オイルの伸びが悪い |
| 塗り過ぎは逆効果 |