夏の甲子園は、高校球児にとっての晴れ舞台であり、高校野球ファンにとっても楽しみにしている大会です。
高校球児のトレンド把握能力は高く、珍しいメーカーのグローブを使用していることが多々あります。
そこで当記事では、2025年夏の甲子園で使用されていた珍しいメーカーのグローブを、まとめて紹介していきます。
高校球児のトレンド把握能力には、私も頭が下がります。
高校球児に限らず、これから高校生になる学生や、大人も参考にしてくださいね!
高校野球では革色などの制限がありますが、使用メーカーの制限はありません。
この記事を読んで、最新のトレンドグローブを学んでいきましょう!
2025年 夏の甲子園が開催!

2025年8月5日から23日まで18日間(計48試合)で、第107回全国高等学校野球選手権大会(通称:夏の甲子園)が開催されました!
今年の大会は、“2部制”スケジュールが6日間にまで拡大され、史上最も遅い開始・終了時間(19:49スタート、22:46決着)が記録されるなど、これまでの夏の甲子園とは少し変化し始めたなと感じる大会でした。
そんな中で、決勝戦は沖縄尚学(沖縄尚学高等学校) と日大三高(日本大学第三高等学校)の対決となり、
新垣選手と末吉選手の2年生リレーでリードを守り抜いた沖縄尚学(3-1)が、 学校として初の夏の甲子園優勝を果たしました。
夏の甲子園で使われた「珍しいグローブメーカー」を紹介
それでは、2025年夏の甲子園で使用されていた珍しいグローブを、メーカー別に紹介していきます。
甲子園で守備についた選手のほとんどは、「ミズノ、ZETT、SSK、ローリングス」のいずれかを使用していましたが、
これ以外に、どんなメーカーのグローブが使用されていたのでしょうか?
ブルースボルト
ブルースボルトは、2017年にアメリカで設立されたメーカーです。
2023年のWBCで、ヌートバー選手がバッティング手袋などのギアを使用していたことにより、日本での知名度が高まりました。
今大会でブルースボルトのグローブを使用していた選手は、花巻東高校の選手たち。(#16赤間史弥選手、#17萬谷堅心選手など)

余談ですが、花巻東高校と関係が深かったアシックスが野球用品から一部撤退することになり、今後の進展に注目が集まっていましたが、ブルースボルトに変更となったようですね。
ロゴマークが紫色なのも、花巻東の学校カラーに合わせたのだと推測されます。
ハイゴールド
ハイゴールドは、1966年から続く、日本の野球メーカーです。
知名度が高いメーカーではありますが、意外にも甲子園で使用している選手は多くないようです。
今大会でハイゴールドのグローブを使用していた選手は、弘前学院聖愛高校の#1芹川丈治選手。



Teppen(てっぺん)
Teppen(てっぺん)は、オーダーグローブを中心に人気を集める大阪発のメーカー。
素材の革にこだわり、上質なグローブを製造されている。
また、当て捕りに特化した内野手用モデルや、ウェブを曲げない投手用モデルなど、革新的なアイデアグローブが注目を集めている。
今大会でTeppenのグローブを使用していた選手は、聖隷クリストファー高校の#1高部陸選手。(1回戦ではSSKを使用)

なお、高部選手のグローブもウェブが曲がらないグローブを使用されているようです。

Treasure(トレジャー)
Treasure(トレジャー)は、播磨レザーでグローブを作り上げる、兵庫県の新興メーカー。
飛ぶ鳥を落とす勢いのアトムズ(ATOMS)グループです。
Treasureのグローブは、特にピッチャー用グローブの人気が高く、一定の支持があります。
今大会でTreasureのグローブを使用していた選手は、尽誠学園高校の#1広瀬賢汰選手。

なお、Treasureのグローブでは、特殊重心を採用したタイプの人気が急騰しているため、もしかしたら広瀬選手のグローブも特殊重心かもしれませんね。

D-Quest(ディークエスト)
D-Quest(ディークエスト)は、1949年からグローブのの製造をしている「丸和株式会社」が、2019年に立ち上げた自社ブランド。
「野球はもっと、面白い。」をコンセプトに、様々なグローブがラインナップされている。
また、理想的な形状と機能性を追求した、各ポジション(投手・捕手・内野手・外野手)に特化したシリーズ「D9」が人気。
今大会でD-Questのグローブを使用していた選手は、天理高校の#6赤埴幸輝選手や、仙台育英高校の#14有本選手など数名。


LOPI(ロピ)
LOPI(ロピ)は、東京浅草で40年以上の歴史を持つ革問屋が創設したグラブメーカー。
痛くないグローブを日々研究し「インパクトプロテクター(ウレタン素材)」を内蔵することで、捕球時の衝撃を抑えることに成功した。
軟式野球から硬式野球に進んだ学生から多くの支持を集めている。
今大会でLOPIのグローブを使用していた選手は、北海高校の#6吉井天星選手。

捕球時の痛みに意識が行くと、無意識に痛みを避けるようなプレーになり、ミスを誘発してしまいます。
そんな悩みを抱えている方は、LOPIのグローブを試してみてはいかがですか?
A magical(マジカルグローブ)
A magical(マジカルグローブ)は、山陰でオーダーグローブを専門に扱う新興メーカー。
「選手の身体の動きを読み解き、唯一無二のグローブを提供する。」という理念から、1からプレーヤーの理想とする形を一緒に作り上げている。
なお、投手用のみ型番が存在しますが、その他(内野手用、外野手用、一塁手用、捕手用など)も対応可能のようです。
今大会でA magicalのグローブを使用していた選手は、鳥取城北高校の#10鈴木欧音選手。

なお、ウェブは選手オリジナルモデルで、名前であるOTO(欧音)のデザインがクールでした。
A magicalのグローブにご興味がある方は、インスタグラムからお問い合わせください。 A magicalのインスタグラムはこちら
Genuine(ジェニュイン)
Genuine(ジェニュイン)は、プロ仕様のグローブ(革が薄い・芯が硬い)を製造する新興メーカー。
プロ仕様のため高価格帯ではあるが、圧倒的な軽さで、選手がパフォーマンスを最大限発揮できる。
また、ラベルのかっこよさも、高校球児にとっては重要なポイント!
今大会でGenuineのグローブを使用していた選手は、東洋大姫路高校の#10阪下漣選手と高知中央高校の#19クレメンツ龍徳ウィリアム選手。


FIVE(ファイブ)
FIVE(ファイブ)は、2022年に誕生した国内メーカー。
「最高の捕球を作る」をコンセプトに、しっかりとキャッチできるグローブが売り。
また、「グローブは使用するにつれて革が緩くなる」ことを予め想定して、手に馴染んだ状態(革が伸びた状態)がベストになるよう逆算して設計されている。
今大会でFIVEのグローブを使用していた選手は、神村学園の#8入来田華月選手。


甲子園で確認できたグローブメーカー一覧
これまで紹介してきた珍しいメーカーも含めて、甲子園での使用が確認できたグローブメーカーを、まとめて紹介していきます。
- ミズノ:石垣元気選手(健大高崎 #1)、奥村頼人選手(横浜 #1)、高畑知季選手(東洋大姫路 #6)など
- ZETT:末吉良丞選手(沖縄尚学 #1)、坂口路歩選手(県岐阜商 #3)、清水詩太選手(京都国際 #6)、
- SSK:坂本慎太郎選手(関東一 #1)、佐藤蓮選手(未来富山 #1)、今岡拓夢選手(神村学園 #6)など
- ローリングス:阿部葉太選手(横浜 #8)、横山悠選手(山梨学院 #2)、田西称選手(小松大谷 #5)など
- ウィルソン:森下翔太選手(創成館 #1)、岡田晴樹選手(明豊 #8)
- 久保田スラッガー:比嘉大登選手(沖縄尚学 #4)、矢渡蓮選手(高川学園 #5)など
- アシックス:西村一毅選手(京都国際 #1)、近藤優樹選手(日大三 #1)など
- ハタケヤマ:竹本歩夢選手(東大阪大柏原 #2)、上加世田琉己選手(敦賀気比 #3)など
- 和牛JB:中野琉碧選手(西日本短大附属 #1)、日高有希也選手(宮崎商 #3)など
- アイピーセレクト:渡辺拓雲選手(東洋大姫路 #4)、野田錬平選手(佐賀北 #4)など
- ジュンケイ:三沢拓己選手(北海 #3)、清水悠利選手(中越 #4)など
- てっぺん:高部陸選手(聖隷クリストファー #1)、松岡翼選手(日大三 #6)など
- ワールドペガサス:下宮涼平選手(開星 #4)、鈴木来夢選手(聖光 #9)など
- アトムズ:久保田悟選手(松商学園 #4)、増渕隼人選手(叡明 #1)など
- ジームス:渡部哉斗選手(聖隷クリストファー #3)、明楽大瑶選手(岡山学芸館 #7)など
- ハイゴールド:芹川丈治選手(弘前学院聖愛 #1)など
- ディークエスト:赤埴幸輝選手(天理高校 #6)など
- ザナックス:渡辺颯人選手(智弁和歌山 #1)など
- アンダーアーマー:生田大悟選手(尽誠学園 #3)など
- ブルースボルト:古城大翔選手(花巻東 #15)など
- エールストーリー:三木響生選手(鳴門 #6)など
- Genuine:阪下漣選手(東洋大姫路 #10)、クレメンツ龍徳ウィリアム選手(高知中央 #19)
- BEN:森下祐帆選手(花巻東 #6)、佐藤謙成選手(花巻東 #8)
- TAMAZAWA(玉澤):佐藤仁選手(西日本短大附属 #3)
- ドナイヤ:山下泰槻選手(佐賀北 #9)
- トレジャー:広瀬賢汰選手(尽誠学園 #1)
- LOPI:吉井天星選手(北海 #6)
- RYU:今里瑛斗選手(青藍泰斗 #5)
- GS:田室颯汰選手(済美 #9)
- FIVE:入来田華月選手(神村学園 #8)
- A magical:鈴木欧音選手(鳥取城北 #10)
- glowing:田中諒選手(日大三 #3)
- ASTRAL K:小西大心選手(敦賀気比 #7)
十数年前では考えられないほど、グローブメーカーが増えたことが実感できますね。
私の主観では、投手ではミズノの「SPEEDREVO(スピードレボ)」を使用している選手が多く、少しでも球速を上げたいという気持ちが表れていました。
また、野手ではローリングスの「Wizard(ウィザード)」を使用する選手が増えており、こちらも守備力をレベルアップしたいという気持ちが表れているのではないでしょうか。


まとめ
今回は2025年夏の甲子園で使用されていた珍しいグローブメーカー を紹介していきました。
ここまで解説した内容をまとめると、
近年人気沸騰中のメーカーや、私も初めて聞くようなマニアックなメーカーまで様々ありました。
ほんとうに、高校生のリサーチ力には驚かされます。
私が見つけられなかったグローブメーカーがありましたら、気軽にコメントで教えてくれると嬉しいです!