他のポジションのグローブと比べて、外野手用グローブはどれも似通ったモデルばかり。
だからこそ、それぞれの違いがわからず選べないなんて思ったことありませんか。
そこで当記事では、外野手用グローブの特徴を基に、選び方やおすすめのグローブについて詳しく解説していきます!
外野手は守備範囲が広く、なおかつ確実な捕球が求められるポジションです。
そんな最後の砦でもある外野手が最高のパフォーマンスが出来るように、自分に合ったグローブを見つけましょう!
実は、日本とアメリカでは全く異なる外野手用グローブが定番化しています。
日本古来の王道外野手用グローブと、今後流行の気配が見られるMLBスタイルの外野手用グローブの両方を解説いたしますので、ぜひ参考にされてみてください!
外野手用グローブの特徴

外野手用グローブの特徴は、他のポジションと比較して縦に長く、ポケットが深いことです。
内野手用グローブのサイズは27.5cm~29cmが主流の中、外野手用グローブは30cm~33cmで設計されています。
また、グローブを縦に使う形状によって、しっかりと深いポケットを形成できるようになっています。
この形状は、外野(レフト・センター・ライト)というポジション特有の広い範囲を守ることを考えると、理にかなっているといえるでしょう。
ざっくり言うと「広く守って、しっかりキャッチするために、大きくて深い」のが外野手用グローブの特徴です!
外野手用グローブの選び方

外野手用グローブを選び方をご紹介します。
選ぶ時のポイントは以下の3つ!
これらの条件を複合的に考えて、自分のプレースタイルに合ったグローブを見つけることが重要です。
それでは、各ポイントについて詳しく解説していきます。
外野手用グローブ選びのポイント①:サイズ
グローブのサイズ(大きさ)ですが、野球規則によって以下のような制限があります。
大きさは、縦が4本の指の各先端から、ボールが入る個所を通ってグラブの下端まで13インチ(33.0cm)以下、手のひらの幅は、人さし指の下端の内側の縫い目から、各指の下端を通って小指外側の縁まで7¾インチ(19.7cm)以下である。
この規定の中で、外野手用グローブは上限ぎりぎりの30cm~33cmの範囲で設計されている場合がほとんどです。
では、サイズが異なることで、どのような変化が起きるかまとめてみました。
このように、グローブが大きくなることは守備範囲が広がる反面、操作性が落ちると言えます。
大きいグローブを扱うにはある程度の筋力と捕球感覚が必要になりますので、安易に大きいグローブを選ぶのではなく、自分が操作しやすいサイズのグローブを選びましょう。
外野手用グローブ選びのポイント②:型(パカパカ系・ひねり系)
外野手用グローブの型は、親指と小指を合わせるパカパカ系と、親指と中指を合わせるひねり系に分けられます。
それぞれの型を比較すると以下の通りです。
日本野球界では古くから万能なパカパカ系の型が定番でしたが、近年ではメジャーリーグの影響もあり捕球を重視したひねり系の型が流行しつつあります。
どちらも一長一短がありますので、自分に扱いやすい型を見つけましょう。
なお、グローブの形状によって相性の良い型と悪い型があります。
無理やり相性の悪い型に仕上げると、グローブ本来の性能が発揮できない可能性がありますので、自分の好みの型に合ったグローブを選ぶよう注意しましょう。
外野手用グローブ選びのポイント③:ウェブ
外野手用グローブのウェブは、打球(主にフライ)の視認性を高めるために、トラッピース(ショック)系かクロス系を採用する場合が多いです。
それぞれの型を比較すると以下の通りです。
ウェブについても、型と同様にメジャーリーグの影響を受けてクロス系のウェブが流行りつつあります。
なお、外野手用グローブのクロス系は、縦の革が2本になっているタイプが人気のようです。
おすすめの外野手用グローブ

ここからはおすすめの外野手用グローブを2つ紹介します。
あらゆる観点から外野手にとっておきのグローブを厳選しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ミズノ A51外野手用(イチローモデル)
まずは外野手用グローブのレジェンドと言っても過言ではない、ミズノのイチローモデルを紹介します。
サイズはミズノの表記で18N(33cm)と大きめで、パカパカ系の型のグローブです。

2025年現在では、A51プロジェクトとして外野手用グローブ(1AJGH11307・1AJGR29007)を生産しています。
A51外野手用の特徴は、圧倒的な軽さとフィット感です。
イチロー選手は現役時代からグローブを手の延長のように扱うことにこだわりを持たれていました。
A51外野手用グローブでは、革を薄くすることで通常のグローブよりも軽い仕上がりになっています。(約600g程度だそう)
また手口をやや狭くすることでフィット感を向上させ、グローブの先にまで神経を通わせることができます。
なお、フィット感が高く手のひら感覚で捕球できるため、イチロー選手と同様に通常の5本入れで使用されることをおすすめします。


ウィルソン D8型
近年、人気が急上昇しているウィルソンから、外野手用グローブとして「D8」をおすすめします。
サイズは12.5インチ(31.75cm)と標準的で、パカパカ系の型のグローブです。

DUALが日本で登場した2016年から定番のモデルで、現在も人気なグローブです。
D8型の特徴は、日本人向けの仕様と背面のDUALテクノロジー(ハミダシ2本)です。
ウィルソンはメジャーリーガーに愛されているアメリカのメーカーのため、日本人には合わないのかな?と思いきや...。
D8は日本人向けにプレースタイルを徹底的に研究して、パカパカ系の日本人好みなグローブに仕上がっています。
また、背面にはウィルソンのDUALテクノロジーが採用されており、指先で捕球した打球もしっかりと掴んで離しません。


SSK 874型(大島選手・岡林選手・松本選手モデル)
SSKの外野手用グローブの中で、1番多くのプロ野球選手が使用しているのが874型です。
サイズはSSKの表記で8L(約32cm)と標準的で、ややひねりのパカパカ系の型のグローブです。

874型の特徴は、土手の広さです。
外野手用グローブの平均的な土手の広さと比較して、874型の土手は横に広く設計されています。
土手を広くすることによって、グローブが横に大きく開くことと、ゴロ捕球時の入り口が広くなるといった恩恵をうけることができます。
ポケットは人差し指下の深いポケットと、捕球面の中心に浅いポケットの2か所作ることができ、
ゴロの打球を捌くときは、素早い握り変えがしやすいグローブになっています。


久保田スラッガー SPC型
多くの名手が愛用する久保田スラッガーから、SPC型がおすすめです。
サイズは約30cmと小ぶりで、パカパカ系の型のグローブです。

SPC型の特徴は、操作性の良さとクロスウェブの採用です。
内野手用グローブで定評のある久保田スラッガーが作る小型の外野手用グローブ(SPC)は、まるで内野手用グローブかのように操作性が良いです。
しかしながら、ポケットは人差し指下に深く作ることができ、外野手用グローブらしさも兼ね備えています。
また、クロスウェブを採用していることもあり、ウェブ先でも強く捕球することが出来ます。
足の速さで守備範囲を稼げる選手や、内野から転向した選手におすすめのグローブです!


ウィルソン 50型(ムーキー・ベッツモデル)
MLBスタイルの外野手用グローブであれば、ウィルソンの50型がおすすめです。
サイズは12.5インチ(31.75cm)と標準的で、ひねり系の型のグローブです。

ヌートバー選手も使用していたモデルで、MLBで人気の高いグローブの1つです。
50型の特徴は、MLBで定番のひねり型と親指のパッドです。
50型はUSオリジナルモデルになりますので、メジャーリーグの慣例に沿ってひねり系の型になっています。
また、親指にパッドが入っており、親指の動きをしっかりとグローブに伝えることが出来ます。
もちろん、背面にはウィルソンのDUALテクノロジーが採用されており、指先で捕球した打球もしっかりと掴んで離しません。
ややグローブが重たい印象のため、パワーに自信がある選手におすすめです。

まとめ
外野手用グローブの選び方が理解できましたでしょうか。
ここまで解説した内容をまとめると、
内野手用グローブでは、MLBで定番のコユニが一足先に流行しています。
外野手用グローブでも、MLBで定番のひねり系のグローブが日本で流行する日が来るのではないかと思っています。
皆さんも、各メーカーから発売される外野手用グローブの特徴を理解して、最高の相棒を見つけてくださいね!