近年、中古の野球グローブは、注目度が上がり市場が拡大しています。
そんな中古グローブですが、まだまだ知られていない魅力も沢山あります。
そこで当記事では、中古グローブのメリットとデメリットを詳しく解説し、おすすめの使い方も併せて紹介します!
服や家電などのように、野球のグローブも中古品を使うことが当たり前になる時代が来ます。
そのために、中古の野球グローブに対して正しい知識を身に着けておきましょう!
中古の野球グローブは物価高の影響もあり、年々需要が高まっています。そんな中古グローブにはメリットとデメリットがあります。
中古グローブの特徴を理解して、最大限に活用していきましょう!
中古グローブの需要が高まっている

中古グローブの取引は、十年以上前と比較して格段に増加している。
その背景には、リユースショップ(ハードオフやセカンドストリートなど)の店舗数が増えたことで、中古のスポーツ用品を売る・買うという行為が身近になったことが大きいでしょう。
極めつけは、フリマサイトアプリの誕生により、店舗に行かずとも、家から中古グローブの取引が可能となりました。
さらには近年の物価高の影響もあり、意図的に最新の高級品より、安く状態の良い中古品を選ぶ人も増えています。
中古の野球道具販売専門のショップも少しずつ増えており、今後も中古グローブ市場は成長を続けるでしょう。
中古の野球グローブを使うメリット

中古のグローブには、新品のグローブには無いメリットがいくつかあります。
メリット① 圧倒的な安さ
中古グローブの最大のメリットは、販売価格の安さです。
世の中に出回っている中古の野球グローブの価格相場は、おおよそ5,000円~40,000円ほどです。(プレミア品は除く)
また、軟式用グローブと硬式用グローブでは、相場に10,000円ほどの開きがあり、軟式用グローブの方が安いです。
グローブの安さを活かして、グローブを複数所持するなども可能になります!
メリット② 昔欲しかった野球グローブが手に入る
野球グローブは時代によって廃盤となる物も多数存在します。
また、プロ野球選手モデルのグローブは、対象の選手が引退する事で、販売終了になることもしばしば。
当時は若くて買えなかった憧れのグローブなどが、中古で出回っている可能性があります。
機能性や状態から試合で使えないグローブだとしても、コレクションとして保管しておくのも楽しみのひとつではないでしょうか。
メリット③ 気になっている野球グローブを安くお試しができる
中古グローブ市場では、数回だけ使用した最新のグローブが出回っていることがあります。
その場合も、新品価格より安く販売されていますので、気になっていたグローブを少しでも安く手に入れることができます!
人気があればあるほど、出回る数も増えるので、定期的にチェックしてみるのがおすすめです。
メリット④ 良い意味で手荒に使用できる
新品のグローブでは、雨の日や状態が悪いグラウンドでの使用に抵抗がありますよね。
ですが、中古のグローブであれば既に使用感のあることで、汚れることの抵抗は新品と比較して少ないです。
部活であっても、草野球であっても、雨の中で野球をすることは多々あります。
雨の日用に中古グローブを買っておくことで、試合用グローブの状態を守れるというメリットもあります。
中古の野球グローブを使うデメリット

もちろん中古グローブにはデメリットも存在します。
中古であるが故に、気をつけなくてはいけないポイントでもありますので、必ず理解しておきましょう。
デメリット① 耐久性が不安
中古のグローブは、使い込まれた物からほぼ未使用の物まで販売されています。
グローブは消耗品でもあるため、酷使すると革が擦れて薄くなり、最終的には革が切れたり破れてしまいます。
革が破れてしまったグローブは、著しく機能性が落ちるため、修理もしくは買い替えが必要になります。
中古品として出回っているグローブは、ある程度使用されているため、新品のグローブと比較すると耐久後は落ちています。
前所有者の使用頻度やメンテナンスによって、残りの耐久度が大きく異なるため、どれくらいの期間を使用できるかリスクがあります。
デメリット② 型の相性(型が悪い・崩れている)
中古のグローブは、前所有者によって型が作られています。
同じグローブだとしても型の違いによって、全く異なるグローブになります。
自分が求めている型かどうか、可能であれば実際にはめて、開閉動作を確認してみましょう。
なお、紐の調整・交換、グリス補填等を行うことで、多少の型直しは可能です。
好みの型と大きく異なる場合は難易度が高いですが、ある程度近い型であれば、型直しに挑戦されることもおすすめです。
デメリット③ 在庫数に限りがある
中古市場に出回るグローブは、在庫が安定的ではありません。
基本的に中古グローブは1点ものですので、誰かに購入されてしまうと在庫が0になります。
タイミングが合わなければ、販売されていたことにすら気づかずに売り切れになっていることも多々あります。
気になる中古グローブがある方は、定期的な確認と早急な決断が必要になるでしょう。
※確認不十分で購入するのはトラブルに繋がる可能性があるため、確認は怠らずにしましょう。
中古グローブのおすすめの使い方

中古グローブが活躍するおすすめの使い方を紹介します。
練習用・雨の日用
既に使用感のある中古グローブ特徴を活かして、試合用とは別の2つ目のグローブとして活用する方法です。
メインのグローブを試合用として最高の状態をキープできるように、中古グローブは練習や雨の日用のグローブとして使用します。
試合でのパフォーマンスを重視した活用方法で、毎日のように練習がある学生や企業チームの選手におすすめです。
この場合の注意点は、試合時の感覚がズレてはいけないため、メインのグローブに近い中古グローブを購入しましょう。
サブポジション用(複数所持)
中古グローブの安さを活かして、サブポジション用などとして活用するのもおすすめです。
普段は投手をしているが稀に外野で出場するといった選手も少なからずいるでしょう。
新品のグローブを複数個購入するのが金銭的に厳しい方におすすめです。
この場合の注意点は、中古グローブを試合で使用するため、なるべく状態の良い物を購入しましょう。
気になっているグローブのお試し用
気になっているグローブのお試し用として活用するのもおすすめです。
憧れているプロ野球選手のモデルや、少し高い最新モデルのグローブを購入するか迷うことってありますよね。
高い買い物ですから、「購入したけど自分に合わなかったらどうしよう」という思いが迷いに繋がっているんだと思います。
そこで、気になっているグローブを中古で購入することで、安く、購入後すぐに試すことができます。
自分に合うグローブを探し中の方や、オーダーグローブを作る前の方におすすめです。
この場合の注意点は、人気なグローブほど出品から完売までが早いため、定期的に中古市場を確認するようにしましょう。
これから野球を始める人・種目が変わる人
これから野球を始める方や、種目が変わる(ソフトボール→軟式野球、軟式野球→硬式野球など)方は、新にグローブを購入しなくてはいけませんよね。
でも、どんなグローブを選べば良いかわからないですよね。グローブは数万円しますので、出来れば失敗したくない。
そこで、初めのうちは中古のグローブを活用し、好みのグローブが明確になってから本命のグローブを購入するという事をおすすめします。
いわゆる初心者用グローブの代わりに、中古グローブを活用するといったイメージです。
また、親子でキャッチボールしたい方や、ブランク明けで久々に野球を始める方などにも、同様におすすめできます。
この場合の注意点は、所属する連盟の規定に合ったグローブを購入する必要があるため、最低限の事前確認は行っておきましょう。
グローブをコレクションする
一部の野球人にとっては、野球グローブは使用するだけではなくて、コレクションとしても価値がありますよね。
好きな選手のモデルのグローブを集めて飾ったり、昔のレアなグローブをコレクションするのも楽しいです。
私も応援している川﨑宗則選手モデルのグローブをコレクションしています。
意外にも、フリマサイトなどで懐かしいグローブが出品されていますので、おすすめです。
この場合の注意点は、購入後のトラブルを避けるために、購入前の確認をしっかり行いましょう。
中古のグローブはどこで買える?

では、中古のグローブはどこで購入できるのでしょうか?
中古グローブを販売している代表的な媒体・店舗を紹介します。
- フリマアプリ(フリマサイト)
- 代表的なフリマアプリは、メルカリ・ヤフーフリマ・ラクマなど
- メリットは、出品数が多い、比較的安く(価格相談も可能)購入できる、いつでも購入できること
- デメリットは、柔らかさや匂いなどの詳細がわからない、購入してから手元に届くまで数日かかること
- コスパ重視でグローブを探している方はフリマアプリがおすすめ
- ヤフオク(ネットオークション)
- メリットは、出品数が圧倒的に多いこと
- デメリットは、購入できる金額が上がる(オークション方式)、詳細な質問がしづらい、購入してから手元に届くまで数日かかること
- 出品数が多いので、マニアックなグローブを探している方はヤフオクがおすすめ
- リユースショップ
- 代表的なリユースショップは、ハードオフグループ・セカンドストリートなど
- メリットは、現物を確認できる、支払い方法が多種あること
- デメリットは、在庫量の少なさ、価格が(フリマアプリと比較すると)やや高いこと
- 現物が確認できるため、納得して購入したい方はリユースショップがおすすめ
- 中古野球用品店
- 代表的な中古野球用品店は、球児先生やB.B.パートナーなど
- メリットは、現物を確認できる、野球の知識があるスタッフが管理している、在庫が多いこと
- デメリットは、店舗が圧倒的に少ないこと
- 都市にお住まいの方や、旅行ついでなどに立ち寄れる方は中古野球用品店がおすすめ
それぞれにメリットとデメリットがありますので、複数の媒体で探すことが良いでしょう。
中古グローブを選ぶ時のポイント

では、実際に中古のグローブを購入する際には、何に気をつければ良いか解説していきます。
グローブは同じモデルでも、使用していた選手の癖によって違いが生まれてきます。
中古グローブの購入は、誰がどんな扱いをしてきたかわかりませんので、現状のグローブを確認して見定めることが重要です。
確認が必要な項目を以下にまとめてみました。
・傷や破れはないか? → 擦れや傷は当たり前にありますが、破れなどがあるとプレーに影響が出るため注意
・どのような型か? → 可能であれば実際にはめて、開閉動作をしてみましょう。型にも相性があるので注意
・ニオイは大丈夫か? → どうしても汗などの匂いが付着します。生理的に大丈夫なニオイか?
・重さは大丈夫か? → グローブ手入れ時にオイルを塗ることで多少重くなります。必要以上に重くなっていないか注意
・保管状況 → 無造作に保管されていた場合は、型崩れや革へのダメージも考えられるため注意
・刺繍の有無 → オーダーグラブの中古の場合は刺繍が入っている可能性高。学生野球によっては刺繍NGの場合があるため注意
型については、紐の交換、グリス補填等で型直しすることができるので、優先度は下がります。
しかし、革の破れはもちろん、ニオイもなかなか落ちないので、優先度は高めに設定しても良いと思います。
グローブを手にはめたときにフィーリングも大事ですが、状態のチェックもしっかり行いましょう。
中古グローブを買ったら必ずメンテナンスしよう!

中古のグローブを購入したら、必ずメンテナンスを行いましょう。
状態が良い中古グローブのメンテナンス方法
状態が良いグローブを購入した場合は、以下のメンテナンスを行いましょう。
- 型直し
- 郵送時の梱包方法や衝撃によって多少の形崩れが起きている場合があります。
- 軽度な型崩れですので、ボールやグラブハンマーを使って、型を整えてあげましょう。
- 保革
- 一定の期間使用せず保管されていたグローブは、革の油や栄養が抜けている可能性があります。
- 革の乾燥具合を見て、保革用のオイルを塗ってあげましょう。
基本的に状態の良いグローブは、簡易的なメンテナンスのみで問題ありません。
あとは、使用しながら適宜メンテナンスを行なっていきましょう。
状態が悪い中古グローブのメンテナンス方法
状態が悪いグローブを購入した場合は、しっかりとメンテナンスを行いましょう。
基本的には自宅でメンテナンス可能ですが、必要によって修理店も活用していきましょう。
- 汚れ落とし
- 長い間保管されたグローブは、砂やホコリが付着していたり、カビが生えている可能性があります。
- 野球グローブ専用のクリーナーを使って、汚れを落としましょう。
- ニオイの除去
- 長い間保管されたグローブは、汗の臭い、タンスの臭い、カビの臭いがこびりついている可能性があります。
- 汚れ落としでも取れなかったニオイには、芳香もしくは消臭機能があるクリーナーで、ニオイを除去しましょう。
- 保革
- 長い間保管されたグローブは、乾燥・栄養の枯渇が見られます。
- 保革用オイルを何度かに分けて、徐々に浸透させて、革に栄養を与えましょう。
- 過度に乾燥しているグローブにオイルを塗る場合は、シミ・ムラができやすいため注意が必要です。
- グリスの補填
- 乾燥に伴って、グリスが無くなっている場合があります。
- グリスが枯渇すると、捕球面が浮いてしまうため、捕球時に悪影響になります。
- 野球グローブ専用のグリスを補填しましょう。
- 損傷部品の交換・修理
- 状態が悪いグローブの中には、革に穴が空いていたり、革紐が切れている物もあります。
- 損傷箇所によって、必要な交換・修理を行いましょう。
- 捕球面の破れは革用のミシンが必要なため、修理店に依頼する事をおすすめします。
- 型直し
- グリスの補填・損傷部品の交換を行うと、グローブが硬くなっています。
- ボールやグラブハンマーを使って、好みの型に仕上げていきましょう。
しっかりとメンテナンスをしてあげる事で、状態の悪いグローブも使用できる状態まで回復します。
中古の野球グローブを最大限に活用しよう!

中古グローブの最大のメリットは価格の安さです。
場合によっては、新品のグローブと比べ50%以上安く手に入れることもできます。
しかし、耐久面では不安が残る部分ではあります。
それらを踏まえて、これから野球を始める初心者、練習用のグローブ、サブのポジション用のグローブとして活用することを提案します。
本命のグローブはプレースタイルにしっかり合わせた新品を購入し、それ以外の用途で中古グローブを併用することで、
本命のグローブは、試合で最高のパフォーマンスを発揮できるよう調整できます。
中古野球グローブの特性を理解して、最大限活かしましょう!
まとめ
中古の野球グローブのおすすめポイントが伝わりましたでしょうか。
ここまで解説した内容をまとめると、
中古の野球グローブは、全ての野球人におすすめできるアイテムです。
思いの詰まったグローブが、新たな野球人の手に受け継がれるのはロマンがありますね。
せっかく職人が丹精込めて作り上げたグローブですから、タンスに眠らせてしまうより、必要としている人の手に渡って、使命を全うする方が、グローブにとっても良いことなんじゃないかなと思っています。
ぜひ、中古の野球グローブが気になる方がいましたら、購入されてみてはいかがでしょうか。